3Dプリンター用の柔らかい素材で靴が作れる
Recreus社は、柔らかく柔軟性がある新しい3Dプリンター用の素材フィラメントを提供開始しました。従来のフィラメントは、樹脂やプラスチック系などは多少の柔軟性がある程度で、硬い物が主流でした。ぐにゃぐにゃ曲がる素材なら、靴やバングルなど、人が身に着けられるアパレルアイテムに向いています。
3Dプリンターで出力した本体部に紐を通せば、素敵なシューズが出来上がります。ボタンやベロを成形すれば、クロックスの様なサンダルも作れますね。
この新しいフィラメントは、別オプションがあれば、市販されている家庭用3Dプリンターにも使用可能だそうです。そのうちDMMなどの大手3Dビューロサービスでも利用できる様になると、自分でデザインした靴を簡単に作れますね。
しかし、やはり一番の課題は、3Dプリンターに入力する3Dデータ作成が容易ではない、ということ。3Dデータの制作ツールは難解で高価なものが多く、一般ユーザーには敷居が高すぎます。また、PCを使用してデータで作成するため、そもそもPC操作が得意でない人には向いていません。
ちなみに、弊社の非エンジニア営業部員はフリーの3D制作ツールの習得を試みましたが、3日で挫折しました。「めんどうで楽しくない」だそうで。
既存の3Dデータを共有できるサービスも多くありますが、それだと既製品を買うのと変わりません。自分で作る醍醐味が皆無です。
データ制作は外部に委託、という手もありますが、3Dエンジニアは工賃が高く修正等の融通も利かない場合がほとんどです。
3Dプリンター機器は身近になりましたが、3Dデータは全然身近にはなりません。相変わらず超専門的な技術が必要です。だから我々の様な3Dエンジニアがいる訳ですが・・・
(執筆者 3Dエンジニア 3DCM株式会社)