3dprinted_heart

3Dプリンターを医療分野で活用する、といったニュースが増えています。弊社でも2012年後半頃から引き合い数が増大しました。医療で3Dをどう活用するか、弊社での提供実例から具体的に説明します。

1.欠損した歯を3Dプリンティングで再生

歯科医院様からのご依頼で、欠損した歯の精密な歯を3D造形しました。3Dスキャニングで患者様の歯(顎骨を含む)を3Dデータ化。そのままの状態では目が粗すぎ、また形状が破たんしている箇所があるため、エンジニアが3Dデータのリダクション作業を行います。その後、3Dプリンターで出力後、研磨を行います。

2.患者に合わせてカスタマイズした人工関節

義足に用いる人工関節部分を、3Dスキャニングと患者固有の生体情報を組み合わせ、カスタマイズでデータを作成。光レーザー方式の3D造形機で出力後、適合部(特に生身に触れる部分)にあてはめます。

3.より実物の生体に近い臓器模型で正確な施術予行

患者によって個体差が著しい臓器を、3Dプリンターでカスタマイズ造形し、より実物に近い臓器模型で施術の予行演習が行えるようになりました。

4.医師の教育用途で精密な3D模型を活用

今まで高価だった医学模型セットも、3D造形でより精密に、しかも安価で行えるようになりました。今までご説明した様に患者個人の実際の臓器を模型化できるため、臨床実例の講義、解説などにも活用されています。

これからの課題

生体に近く3D機器にも適合した原材料の選定、適正なコストなどが今後の課題として多くあげられました。また、以前よりは高速化された製造工程も、医療現場の一刻を争うスピード感にはまだ追いついていません。データ作成から造形に3日、4日かかるようではまだまだ遅いのです。

データで作る3Dプリンティングでは、精密なのは当たり前です。精密さに加え、スピード、コスト、用途に合った材質の選定と拡充が大きな課題です。

(執筆者 3Dエンジニア 3DCM株式会社)